【社長】近藤一成(こんどう・かづしげ)
1951年2月12日生まれ。静岡県焼津市出身。73年3月東京水産大学卒。同年入社。91年社長就任。 趣味―スポーツ観戦、読書
船元としての創業は1700年代初頭ともそれ以前ともいわれる伝統のある企業である。1964年に福一漁業を設立、以来半世紀にわたりカツオ、マグロを軸とした漁船漁業および水産物の加工、販売に従事してきた。
漁業部門は200カイリ漁業専管水域の設定、オイルショックなど国際情勢の変化なども乗り越え、現在では国内屈指の海外巻き網船主として、国内はもとより海外(米国、韓国、台湾、フランス)でも「ラッキー(福)ワン(一)」として知られている。所属船は子会社の太神漁業を含め海外巻き網船6隻、マグロはえ縄船4隻を運航している。漁場は主に海外巻き網船が中西部太平洋、インド式、マグロはえ縄船が南アフリカ沖、インド洋となっている。漁獲量はマグロ類が年間約6000トン、カツオ類が約2万トンと全国トップクラスの水揚げを誇る。常に新機軸を追求しパイオニアとしての自負と使命感を持ちながら漁業のイメージとは一線を面した近代的な企業を目指している。
販売事業部門ではカツオとマグロのプロ集団と自負し、社員一人一人が常に顧客に喜ばれる魚の提供者として仕事に取り組んでいる。販売部門では新機軸への取り組みには意欲的で1993年に大井川に販売加工の拠点となる世界初の超低温立体自動冷蔵庫「福一大井川コールドストレージ(FOC)」と保税上屋を建設した。立体自動システムをはじめマルチ入出庫搬送装置、冷凍装置管理システム、コンピューター情報管理システムなどの最新設備を駆使、高度な鮮度管理とスピーディーな入出庫により市場への安定供給を達成、顧客の信頼を得ている。
加工部門は工場をFOCに併設し、カツオ、マグロの加工ラインが各一ラインずつあり二次加工までを行う体制になっている。近年、食品業界における安全性の取り組みは大きな変革期を迎え、従来の日本的な感覚では企業の十分な自己責任原則は確立できないという観点から、97年にはHACCP(危険度分析による衛生管理)の導入に取り組み、98年に認定工場になった。同社の食に対する安全性の意識と責任の自覚がさらに深まっている。
直売部門は東名高速道路焼津インターチェンジわきに90年、新店舗の福一焼津流通センターをオープンした。カツオ、マグロのみならず、水産物全般を一般消費者に直接、販売しており新鮮で安い魚を提供する店として地域の人気を集めている。最近では食の専門家、レストランのシェフや料亭の板長などが多数出入りする玄人ごのみの店に成長している。同社は責任を持てる食の提供企業として存在し続けることを目標としている。また、伝統によって積み上げられた技術と精神を継承して蓄えられた能力を活用し、バランスのとれた経営を続け業界に貢献していく考えだ。
本 社 | 〒425-0021 焼津市中港5-9-25 | ||||||||||||||||
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設 立 | 1964年2月 | ||||||||||||||||
Tel | (054)627-1211 | ||||||||||||||||
FAX | (054)628-0045 | ||||||||||||||||
資本金 | 4,000万円(額面500円) | ||||||||||||||||
従業員 | 197人,41歳 | ||||||||||||||||
事 業 | 漁業および水産品の冷蔵,加工,販売 | ||||||||||||||||
事業所 | 店舗=焼津流通センター,さかなセンター店, 大井川コールドストレージ | ||||||||||||||||
98年採用・初任給 | 短大・専門卒女1人 163,000円, 高卒女1人 155,000円 | ||||||||||||||||
主要取引先 | ホテイフーズ,マルハ | ||||||||||||||||
取引銀行 | 静岡,農林漁業金融公庫,焼津信金,スルガ | ||||||||||||||||
最近の業績 | (百万円・円)
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